お風呂のリフォームに限らずですが、費用について「だいたいどのくらいか教えてほしい」というお問い合わせをたくさんいただきます。
お風呂のリフォーム費用は、大きく分けて「ユニットバス本体の商品代」と「解体・組立など工事費」に分かれます。
ユニットバス本体は大きさ、メーカー、選ぶオプションなどによって金額は様々です。
ここでは、ユニットバス本体の商品代を除いた工事にかかる費用を2つのパターンでお伝えします。
①【在来工法のお風呂→ユニットバス】の場合
②【ユニットバス→ユニットバス】の場合
結論から言うと、今回の2つの事例ではどちらも約50万円でした。
ですが、今のお風呂がどのような工法で作られたものかによって、解体作業やその後の段取りに違いがあり、費用もかわります。そのため、次に違いが出る「解体・組立などの工事費」について、ワカバヤシ工務店の施工事例を基にご紹介いたします。
よくあるお風呂の工法の種類
・在来工法の浴室とは、木造戸建ての工法で、鉄筋コンクリートの基礎の上に土台・柱・梁・筋交いで他の部屋と同じように浴室スペースを作り、周囲に防水加工を施した浴室のこと。
・ユニットバスとは、防水性の高い素材で「 壁・床・天井・浴槽 」などを一体化して、工場で生産した浴室のこと。（TOTOリモデルサービスの記事から引用）
①【在来工法のお風呂→ユニットバス】の場合
合計：50.5万円
・解体 13万（在来工法のためタイルのはつり・廃材搬出込み）
・土間打ち（土間にコンクリートを流す） 4万
・給排水仕込み 5万（追炊き機能なし）
・電気工事 2.5万（浴室乾燥機なし）
・ユニットバス搬入組立 12万（天井高が低いため現場でカット込み）
・ユニットバス入口枠まわり造作（材料費込み） 5万（標準折戸）
・ユニットバス配送 1万
・養生 3万
・産廃処分 5万
在来工法のお風呂 リフォーム前
お風呂解体中
ユニットバス入替後
②【ユニットバス→ユニットバス】の場合
合計：51万円
・解体 11万
・土間打ち なし （ユニットバスからユニットバスのため）
・給排水仕込み 8.5万（追炊き機能あり）
・電気工事 3.5万（浴室乾燥機あり）
・ユニットバス搬入組立 11万
・ユニットバス入口枠まわり造作（材料費込み） 8万（引戸）
・ユニットバス配送 1万
・養生 3万
・産廃処分 5万
次に①と②で差がある費用について説明します。
【解体費と土間打ち】
在来工法のお風呂からユニットバスへ入替の場合、タイルをはつったり、その廃材を搬出するにも費用が掛かります。また土間打ちを左官屋さんにしてもらっているので左官の費用も発生します。
ユニットバスからユニットバスへの入れ替えの場合、サイズが同じものだと、既存のユニットバスを解体したあとは、そのまま新しいユニットバスを組み立てるだけになります。壁をはつったりすることもないので、廃材の搬出もありません。
【給排水仕込み】
お風呂に追炊き機能がついているかどうかで費用が変わります。
【電気工事】
換気扇や浴室乾燥機の有無で費用が変わります。
【ユニットバス搬入組立】
メーカーによって決まっているので、選ばれたメーカーによって違います。
ちなみに、ユニットバスの組み立ては、各メーカーの研修を受けた専門業者以外は組み立てることはできません。入口の折戸や引戸もユニットバスに付随するものですが、入口の枠に関しては、大工工事となるため、別工事となります。
【ユニットバス入口枠まわり造作】
折戸と引戸、開口部の大きさにより大工工事の手間や材料費が変わります。
【その他】
今回の事例では、給湯器の交換はありませんが、給湯器も交換することがあります。その場合は給湯器代とガス工事の費用がかかります。
また、給排水の仕込みで、給排水の場所の変更がある場合は、別途費用がかかります。
今回は、お風呂のリフォーム工事の費用について、できる限り詳しく書いてみました。
工務店やリフォーム会社によって、工事の項目や名称に若干の違いはあります。
見積書をご覧になって、わかりにくい項目や言葉は、遠慮なく施工会社に質問されたらいいと思います。
この記事が、リフォーム工事の費用を検討されている方の参考になれば幸いです。
ワカバヤシ工務店は、神戸市中央区の工務店です。
一人親方の若林大工が神戸市内を中心に、リフォームやリノベーションなどの工事を行っています。住まいのお困りごとを解消するだけでなく、工事を機にこれからのお客様の暮らしがよりよいものとなるように提案や施工をさせてもらっています。