読売新聞の令和2年12月23日の夕刊と、12月24日の朝刊に「水まわりの悪質業者」のことが載っていました。
「トイレやお風呂などの水回り修理で、法外な代金を請求されるトラブルが全国各地で相次いでいる。15万円程度の修理にもかかわらず、100万円以上を請求された事例もある。実際に被害に遭った方が地元の工務店に相談したところ、10分の1程度の代金で修理できる工事だったことが判明した。」というもの。
建築業者としてはとても心の痛む記事でした。
前回の記事にも書きましたが「家のことで何かあったときにどこに相談すればいいかわからない」お客様がたくさんいらっしゃるのは事実なんです。この新聞記事に載っていた被害に遭われた方も先に地元の工務店に相談していれば・・・と悔やんでおられるかもしれません。
では悪質業者にひっかからないためにどうすればいいか。
ケガや病気をしたときに頼れるかかりつけのお医者さんのように、水回りだけじゃなく住まいに何か起きたときに頼れる工務店があれば安心だと思います。
水回りの修理のトラブルは今に始まったことではなくずーっと前から続いているように思います。
実際に20年くらい前に我が家であった話です。以前住んでいた築40年以上の一戸建てのキッチンの排水が詰まってしまったことがありました。主人が不在で電話もすぐにつながらなかったので、ポストに入っていたマグネットの広告の水道工事業者に電話をして見に来てもらいました。つまりを解消するには排水管がたわんでいるので直さなければダメと言われました。そのためには土を掘り起こす必要があるので工事代は30万円以上かかると言われました。そのことを主人に伝えると「今すぐ必要のないことだから」と断ってくれて、応急処置だけをしてもらいました。その後10数年、その家に住んでいましたが一度も排水がつまることはなかったです。
水回りのことはもちろん水道工事の業者さんが専門なのですが、私共のような「工務店」と名前がついているところも対応してくれるはずです。少なくとも「ワカバヤシ工務店」ではご相談に応じています。
以下に実際に受けた水回りのご相談内容をあげてみます。
●夜中にマンションの上の階から大量に水が漏れてきて部屋中水浸しになった。
→電気温水器の給水管からの水漏れだった。
→上の階の方の保険で修理をした。
●大雨の後、リビングの天井から雨漏りがしてきた。
→マンションの上の階のベランダの排水溝がゴミで詰まっていてベランダと壁の隙間から下の階に雨漏りしていた。
→上の階の方の保険で修理をした。
●台風の後、キッチンの天井から水漏れがしてきた。
→屋根の防水が効かなくなっていた。
→屋根の防水と塗装をやり直した。
●トイレの配管から水がポタポタ落ちている。
→給水の配水管が古くて(20年以上使用)水漏れしていた。
→配水管を交換した。
●キッチンの浄水器の配管から水がポタポタ落ちている。
→浄水器の配水管が傷んでいて水漏れしていた。
→配水管を交換した。
ワカバヤシ工務店では、現調に行ける範囲ならできる限りすぐに伺います。状態を見て、何が原因でそうなっているのか、どうすれば最小限度の負担で直すことができるのか、お客様にとって本当に必要な工事は何なのかをしっかりと見せていただきます。その上で、応急処置ならいくらかかるのか、しっかり直したいならいくらかかるのかをお伝えします。またマンションなど上階からの被害であれば、どのように加害者の方へ話をすればいいかアドバイスなど、必要に応じてご相談に乗っています。
住まいのトラブルは突然起こるしそんなに頻繁にあるわけでもないのでお客様には見当もつかないことが多いですよね。既製品のように定価があればいいのかもわかりませんがそれがなかなか出せないのも本当のことなのです。あらかじめかかる費用を明確に出せないのには理由があります。トラブルの原因や状態、また修理をどの程度までするのか、とりあえず応急処置でいいのか、または今後のことも考えてどこまで直したいのかなどお客様の考えによっても費用は変わってくるので一概にいくらとは言いかねるのです。
被害に遭うだけではなく、ご自身が水漏れを起こして下の階の方に迷惑をかけてしまうことも考えれらます。そんなときに賠償請求されても困らないようにしっかりと損害保険(火災保険)には加入しておかれることをおすすめします。また今入っている保険がどこまで補償してくれるのかも確認しておくことが必要だと思われます。
「ワカバヤシ工務店」はちょっとした住まいの悩みや困りごとの相談に乗れるかかりつけ工務店として地域のお役に立てるようこれからも発信していきます。
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