先日、補助金のことでこんなお話を伺いました。
マンションの浴室乾燥機が壊れたので、交換したい。
補助金のことを調べたら対象になっていて、業者さんに問い合わせをされたところ、浴室乾燥機の工事以外の工事も勧めてこられたそうです。
いつか必要な工事かもしれないけれど、いますぐはちょっと・・・ということで思案されていました。
複数の工事を勧められた業者さんのお気持ちはよくわかります。
それ以上に、ご依頼主の方の思案されているお気持ちはもっとわかります。
今年の補助金制度「子育てグリーン住宅支援事業」リフォーム部門では浴室乾燥機の交換だけでは補助対象にはならないのです。
まず、補助対象になるためには、必須工事として
①開口部の断熱改修
②躯体の断熱改修
③エコ住宅設備の設置
この3つのうち、2つ以上の工事が必須になります。
浴室乾燥機の交換はこのどれにも該当しません。
該当するのは任意工事の子育て対応改修にあたります。
任意工事は、上記①②③から2つ以上の必須工事をした上で工事をする場合のみ該当します。
また、補助額が5万円以上にならないと申請できません。
浴室乾燥機の交換工事の補助額は23,000円です。
上記の要件をすべて満たして補助金申請をするとなると下記のような工事の組み合わせが考えられます。
例えば
・内窓の設置(①開口部の断熱改修)小 11,000円
・トイレ交換(③エコ住宅設備の設置)掃除しやすい機能を有するもの 23,000円
・浴室乾燥機(任意工事子育て対応改修)23,000円
合計57,000円
以上の工事で5万円を超えるので、補助金申請可能になります。
上記の工事が全て必要で希望するのであれば、補助金申請するのはメリットがあると思います。
ですが、本当に必要な工事でご自身にメリットがあるのかどうかは、よく考えてみる必要があると思います。
私個人の意見ですが、スーパーの駐車料金を無料にしたいがために、必要のない買い物をしてしまう、そんな風に思ってしまいます。
補助金制度に関しては、国が決めていることなのでどうすることもできませんが、希望の工事ひとつだけでも申請可能にしてもらえたら、喜んでもらえる方はたくさんいらっしゃると思います。
またやりたい工事が複数あって、それが補助金対象になっているのであればラッキーくらいの気持ちで業者さんにたずねてみられたらいいのではないでしょうか?
毎年、補助金のことではモヤっとしているので、書いてみました。
ワカバヤシ工務店は、神戸市中央区の工務店です。
一人親方の若林大工が神戸市内を中心に、リフォームやリノベーションなどの工事を行っています。住まいのお困りごとを解消するだけでなく、工事を機にこれからのお客様の暮らしがよりよいものとなるように提案や施工をさせてもらっています。