昨夏、雨漏りの修理をさせていただいた施主様から嬉しいお話を伺いました。
修理をした後に、そのお家を売却に出したら、思いのほか早く売却できたとのこと。
買主さんに、雨漏りの修理をした場所をきちんと見てもらって納得の上での契約だったそうです。
「雨漏りの相談にのってもらったときに、若林さんのアドバイスで思い切ってお金かけてちゃんと修理しておいて良かった」とのお言葉をいただきました。
雨漏りの相談を頂いたのは、今から約1年前でした。
その5年ほど前にも雨漏りのような跡があり、建ててもらった施工会社に相談されたそうです。その時には、雨漏り調査をすることもなく、「もう少し様子を見ましょう」ということで何もせずに5年が経過。その後、室内の壁紙が剥がれてきたので、再度相談されて、当店に施工依頼をいただきました。
はじめに異変に気が付かれたのは1階リビングの出窓の上の壁紙が剥がれてきたことでした。
調べた結果、出窓の上の2階の窓からの雨漏りが原因でした。
雨漏りしていた2階の窓の壁面には2つの窓が縦に並んでいました。
上段にアーチ型の飾り窓、下段に外側に押して開閉のできる窓。
外壁をめくると
このように下地の木が傷んでいました。
両方の窓を取外し、新しくシャッター付の引違い窓を一つだけにしました。
この工事をするにあたって、施主様は「いつまでこの家に住むかわからないから、どこまで費用をかけて修理をすればいいのか迷う」とおっしゃっていました。「もしかしたら息子が住んでいるところの近くにいい物件があれば引っ越すかもしれない」とも。
そのお話を聞いて、「売却するにしても、雨漏りはちゃんと直しておかないと売るときにマイナス要素になるので、今はお金がかかるかもしれないが、直しておいた方がいいのでは」と当方の見解をお話いたしました。
施主様も、その考えを受け入れてくださり、1階から2階にかけての壁面一面を窓の交換を含めて外壁を貼り替えることになりました。
その後約1年が過ぎ、息子さんの引越しに伴って、それまで息子さんが住んでいたマンションが空いたのでそこへ移ることを決められました。そして、施主様が住んでおられたお宅を売却に出されたということでした。
雨漏りで傷んだ場所は、そのままにしておいて自然と直ることはありません。
雨漏りを見つけたら、修理をするのは早いに越したことはありませんが、どの程度直すか、いつ直すかは、その後その家に誰がいつまで住むかをよく考えられて結論を出されることをおすすめします。
「お金をかけて修理をしたのに、1年で引っ越すのはもったいない」ととらえるか、「修理をして見た目がきれいなうちに売却できてよかった」ととらえるかは、何に優先順位を持たせるかによって変わってきますね。
今回の施主様にとっては、修理のタイミングと売却のタイミングがうまくいって、ご希望通りの転宅になるようです。
ワカバヤシ工務店では、ただ修理をするだけではなく、そこに暮らすお客様にとって何がいちばん必要か、優先順位が高いのはどれかなど、修理や工事をすることでその先の暮らしがよりよくなる方法をお客様と一緒に考えながらお話を進めていきます。
今回の施主様には、雨漏り修理を思い切ってしていただいて、その後の売却に有利になったということをお聞きして、工事のご提案をしてよかったと思いました。当店にご依頼いただきありがとうございました。
ワカバヤシ工務店は、神戸市中央区の工務店です。
一人親方の若林大工が神戸市内を中心に、リフォームやリノベーションなどの工事を行っています。住まいのお困りごとを解消するだけでなく、工事を機にこれからのお客様の暮らしがよりよいものとなるように提案や施工をさせてもらっています。