今日は足場費用について、ご相談があったので足場について書いてみます。
【ご相談内容】
一軒家の屋根の軒下の部材が一部はがれていて、それを修理するには足場が必要とのこと。その見積金額に、納得いかないご様子でモヤモヤされておられたご様子。
軒下の修理自体の金額は7,8万円なのに、足場工事に50万近くの金額がかかることに驚いておられました。
確かに金額だけ見たら、そう感じてしまうのは仕方ないかもしれませんね。
そもそも足場が何のために必要なのかということも、ちゃんと説明をされなければわからいかもしれません。
厚生労働省が定めている「労働安全衛生規則」では「2メートル以上の高所作業では安全な足場を設ける必要がある」と定められています。
ご相談者の軒下は2階の屋根の軒下で地上から5,6mの高さになるため、上記の理由から足場は必要になります。
足場工事の単価の相場は、ネットで検索してもらうとすぐに出てきます。
通常1㎡あたり700円から1100円程度が相場です。
2階建てと3階建てでは、足場の種類が違うことがあるため3階建ての方が単価が高くなることがあります。
道が狭く運搬車が現場まで入れない場合は、運搬車から現場までの運搬費が追加されることもあります。
また、建物のそばにガレージの屋根がある場合には、その屋根(ポリカーボネートや波板など)をいったん取り外して足場を立て、本来の工事が終わって足場を外した後に、ガレージの屋根の復旧をすることになるため、その手間賃も発生します。ポリカーボネートや波板を取り外す際に経年劣化で割れてしまうことがあります。その場合は、材料費もかかってきます。
そういう費用も見積に入っているかもしれません。
足場の見積額が高いと思われたら、見積額の詳細を確認されたらいいと思います。
上記の㎡数の出し方は、お家の図面があればすぐに出すことができます。
壁一面の面積は横幅プラス2m(足場を立てるために建物から1mずつ離すため)×軒高(2階建ての場合は約6.3m)で出ます。それぞれの壁の面積を足せば足場面積の概算を出すことができます。
今回のご相談者には上記のことをお伝えしました。
足場工事の金額が50万円が高いのか安いのかは、お家の大きさや、立地条件によるということです。
そして、本来の軒下の工事の金額が7,8万円なのに50万円の足場代を出してまで修理をする必要があるのかどうか、ということもお客様には考えていただきました。
今後、どのくらいそのお家に住み続けるのか、またどなたかが引き継いで住むことになるかなど、ご家族で話し合われるといいと思います。
さらに、そもそもなぜ軒下の修理が必要になったのか、その原因を調べることがいちばん大切です。その原因をつきとめないまま壊れた部分だけを修理したとしても、原因が他にある場合は、いずれまた同じ修理が必要になってくるかもしれません。
今回のご相談者には、そのこともお伝えいたしました。見積をしていただいた業者さんに伝えられて解決されていることを願います。
ワカバヤシ工務店は、神戸市中央区の工務店です。
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